千葉の埋め立て地も液状化で深刻な被害

〜東日本大震災〜




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 (2011年)3月11日に発生した東日本大震災(東北関東大震災)によりお亡くなりになられた方々のご冥福をお祈り申し上げますとともに、被害を受けられた皆さま、そのご家族に、心からお見舞いを申し上げます。
 今回の大地震では、千葉県内も大きな被害を受けました。旭市では、津波によって12人が死亡、行方不明3人、数百世帯が損壊する被害がでました(3月17日現在)。
 東京湾臨海部の埋め立て地も液状化現象によって大きな被害を受けました。液状化は、地震の揺れにより、地層内の水圧が高まって泥水が噴出し、地盤が支持力を失って、大地がぐにゃぐにゃになる現象です。埋め立て地などで起こりやすいとされています。


■浦安市は深刻なダメージ

 浦安市は、埋め立て地全域でライフライン損壊や亀裂、隆起など深刻な被害が生じました。
    《浦安市の松崎秀樹市長は14日、災害対策本部で会見を開き、激甚災害の申請に向けて被害状況や被害額の算出を始めたと発表した。(中略)同市は埋め立て地全域で液状化現象が発生。道路があちこちで陥没しているほか、市によると、同日現在で3万7千世帯が断水。下水道にも大きな被害が出ている。市は給水所を開設するとともに、仮設トイレ152個を設置 》(『千葉日報』3月15日)

    《広範囲に液状化したJR新浦安駅周辺の住宅やマンション街。水やガスが出ない。トイレも使えない。玄関の外は泥まみれ。(中略)激しい液状化に見舞われた駅近くの入船東エステート(807世帯)の8号棟。飲料水は、受水槽から1世帯20リットルに限定し、ポリタンクに給水している。》(『朝日新聞』千葉版、同上)

    《首都圏にもベラボーな被害をもたらした今回の大地震。中でも、深刻なダメージを受けたのが千葉・浦安だ。ディズニーランドの駐車場が液状化し、車が地面にめり込んだテレビ映像を見て仰天した人も多いだろう。(中略)液状化で水浸しになった新浦安駅前は今、泥土が乾燥した砂が舞い散り、マスクをしないと歩けない状態だ。道路は波打ち、まともに車が走れないし、地割れで立ち入り禁止になった場所も目立つ。3万7000世帯が下水道とガスを使えないままだが、市は「復旧のメドは全く立たない」(災害本部)と途方に暮れるばかり。》(『日刊ゲンダイ』3月21日号)


■埋め立て地の弱点を露呈

 「三番瀬を守る署名ネットワーク」の織内勲さん(浦安市在住)から、こんなレポートを13日にいただきました。
     「浦安の埋め立て地はほとんど断水。ガスも一部で、飲料水は我が家も12日から毎日3−6時間待ち。いささか疲れ気味です。市内道路は液状化であちこち泥土が盛り上がり、砂ボコリがたいへんです。埋め立て地の弱点が露呈しました」
 市川、船橋、習志野、千葉の各市の埋め立て地も、液状化で道路が壊れたり、ライフラインが破損したりしました。


■「原発事故のほうが心配」

 当連合の牛野くみ子代表も、習志野市の埋め立て地(袖ヶ浦団地)に住んでいるため、液状化被害で難儀しています。下水道管の復旧がなかなか進まず、トイレに水を流せないからです。
 しかし、「津波で大惨事となった地域の人たちのことを思えば、我慢できる」「原発事故のほうが心配」と述べています。


建物と通路に大きな段差ができた(浦安市)



こんな崩壊がいたるところで起きた(浦安市)



乾燥した泥土の砂が舞い上がっている。手前
は30cmくらい堆積した泥土(新浦安駅前)




泥水があふれた公園(習志野市袖ヶ浦)



道路が隆起(習志野市袖ヶ浦)



道路が隆起し下水道管が破損。街路灯も倒壊(習志野市袖ヶ浦)



電信柱の倒れたために塀が壊れた(習志野市袖ヶ浦)



電信柱が何本も倒れかかっている(習志野市袖ヶ浦)



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